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数年に一度

・過去の同人CDを引っ繰り返して聴いている私。
 で、そのたびに絶賛するのが「DeepClassic」なわけで。
 当時はともかく、今ではもはや、おそらくこの世界に数百人いるかどうかという知名度でしょう。
 で、私ほどこの集団を好いているやつは、いや一人もいないね!

 まあ繰り返しになりますが、
 このサークルの最大の魅力は「無名のプレイヤーを積極的に取り込む」という方針にあります。
 若手を育てる、って考えが代表・秋水氏にあったかは定かではないですが、(今は知らんけど)当時の同人音楽は「派閥」つーか「ジャンルごとの小集団」が密着していて、それに入り損ねた孤独なプレイヤーってのが個人やBMSなんかでブイブイ言ってた部分が、私が見る限りでは存在してた。
 同人ってのは今も昔も、名前が売れてる限り、ある程度の集客が見込める場所。でも逆に言えば「知名度がなけりゃ本出してもCD出しても売れやしねえ」ところでもある。一枚も売れなきゃ、どんなに素晴らしいものでも口コミでの集客はありえない。今は同人ショップとらとかメロンとかに委託して気長に反響待つ手もあるのか知らん。当時は手が出ない場所だったし、今でも委託するのにやはり資本が必要だってのに変わりはなく、ぺーぺーの個人はほぼ選択の余地すらない。
 (つーかショップ委託とか、そんなん同人じゃないし。
 だもんで、アピールするために大手の傘下に入るのは常識、不可避だったらしい。

 代表・秋水氏は、そんな状況で、当時手を組んでいた大手と、どうやら大喧嘩して村八分喰らってしまった(らしい。そんな経験から立ち上げたのが「素人大歓迎」の「DeepClassic」。彼に残された道が、もうそこしかなかったんだけど、そんな状況でも自ら仲間を探して立ち上げたってのが、私の共感ポイントぐりぐりです。

 肝心の中身。
 その荒削りながらも「自分の世界に没頭した」アレンジは、確かに聴き手を突き放している感が無くもないけど、およそ結構なお手前。つーか懐かしすぎて当時の環境とかさっぱり忘れたよ、もう。例えばねぴあ軍団あたりと聞き比べても、遜色ないどころか極めてアクティブで個性豊か過ぎるメンツです。逆に言えば統一感が無くて、素人かき集めましたっぽい仕上がり。三部作のそれぞれラストに収録されてるノンストップミックスの、このスイングの無さは必聴ってくらいに酷い。でも、そーいうでこぼこ加減が私は好みだったりする。
 同人で、まとまった完成が見たいわけじゃない。つーかそんなん同人じゃないし。
 かつてはアグレッシブさを求めて同人買ってましたし、今でも求めているのは同じ。敬遠してるのは「プロ指向」の現状、というか。あー、これ以上はまとまらない話にシフトしそうなのでキャンセル。
 とにかく、笑いどころと見所がミックスされた素人集団「DeepClassic」は、そういう方向でも私の好みに合う。
 ってことで、グダグダのうちに終了。

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