味蕾
・無題って単純で味気ないよ、という思いからいつも通り「無頼」にしようと手を動かした途端、
アレ!
って閃いて、「みらい」と打ち込む春の夜。舌の裏側にあるやつ。
・「ノックスの十戒」なんてものがあるらしい。へえ。
http://www5e.biglobe.ne.jp/~t-azuma/omake.htm
これは、ミステリを「書く」際に作者自身が気をつけなければならない点として、ノックスさんが示した十項目。読んでみれば、当たり前といえば当たり前な妥当レベルの戒訓ですが、森博嗣を筆頭に最近の売れっ子ミステリヤー(?)はザクザク引っ掛かる。有栖川さんでも、ぎりぎり触れちゃいそうな作品があったはず。
これは流れとして、今までのタブーを乗り越えなければ、新鮮さが売りであるミステリが売れなくなってきている(つーかテンプレ化してしまいそうな危うさがあった)からだと私は認識していますが、人が怪死しました、原因はなんでしょう、さあ結末は意外なところに着地しましたというのがミステリというジャンルの概要であり、キモでありすべてであるというのが私の持論。キャラクタに濃い肉付けを与えるのが正しいとは思わない。特に、森博嗣の作品はもはやミステリを主軸においたラノベだからなー、ここまでくるとミステリ足り得なくなっている。
タブーを超えるということはつまり、やりすぎれば彼のようになる、「ミステリ」から離れることに相違ない、危うい行為であるってことか。(擁護するなら、ミステリから「放れる」と読み替えても可)その程度にはこの十戒は守らなければなるまいと思う。
文中「人が怪死しました」なんて書いてるケド、とくべつ「ヒト死に」にこだわる必要はない。