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製作日記

 はろろーん


・ちょー楽しい。遺棄街ゴーファ作ってますウヒ。
 …ゴーファ。周囲を自然の岩壁に、入り口を複雑怪奇な「モルティユの樹海」に守られた強固な城塞都市。世界的に蔓延している宗教とは異なる文化を形成していたが為に、「粛清」という侵略を受けて崩壊した、この世から消えうせたはずの一大都市。中心に巨大な監視塔を据え、神々の庇護を受けずに自らを確立させていた今は亡き、遺忘街。
 GOPHER.
 滅亡したはずの過去の都が、幻影をまとって再び姿を現した。

 ウヒ!
 この街は単一マップで、目的地であり次の階層になる「巡礼者の塔」への通過点でしかありません。ありませんが、その「巡礼者の塔」は既に失われており、今は無残なカタチでその名残を残すのみ。踏み入るべき「巡礼者の塔」を出現させるにはまず、「ゴーファ」に受け入れられねばなりません。どういうことか。

 ゴーファは滅亡した都市。失われた刻の街。
 過去の幻影の中にのみ存在する塔へ向かうにはどうすれば?
 そもそもなぜ、ゴーファは以前の姿を取り戻しているのか。
 そしてなぜ、幻影の中「塔だけが」今の姿のままなのか?

 幻影の正体は、一種のランドプロテクトとでも言うのでしょうか、何かを守る為にゴーファが施していた古い魔術障壁の技術です。それが何らかの弾みで、弾みといっても守るための技術ですから「守るべき対象」がゴーファに現れたと考えるのが妥当です。「守るべき何らか」がしかるべき位置に置かれたことで、未だ生きていたランドプロテクトが作動した…、これが真相でしょうね。
 しかしこのランドプロテクトも、中心である「塔」が失われたままということは、完全なものではないと考えるべきでしょう。このランドプロテクトの本意に視点を置いてみれば、完全な状態とは何か、そして最大の疑問である「塔だけが現在の姿のままである」謎も容易く解ける、…はず。
 
 街中に点在する手がかりを以って、ある手順を踏むことでプレイヤーは「キー」を手に入れます。
 許可証とでもいうのでしょうか。完全な「過去のゴーファ」を映し見るためのプロダクトアイテムです。
 見えるということは触れるということ、触れるということはすなわち共有すること。
 文学的に解釈すれば、この「キー」こそが幻影を生み出している原因であり、幻影そのものでもあり、ゴーファの幻影と一体になることでようやくプレイヤーは、塔の姿を見ることが可能になる。姿を変えて在るゴーファと、言い換えれば「時間」であったり「機会」であったりする存在軸を共有することではじめて、かつての巡礼者の塔、今の「殉教者の塔」へ出入りすることが出来るようになるってわけです。ハイ。

 そんなことを考えながら仕掛けを作るのは楽しい。
 仕掛けなんてものを作りにくいシステムなので、ここぞとばかりに張り切ってます。
 イチオウ、ゲーム中に配置するヒントとかその解答例を追記に書いておきます。
 でっぱちなので自分でも忘れそう。コワヤコワヤ、です。

 んじゃ、
 ばいびー

.
.

 遺棄街ゴーファの解答例。


 (ランドプロテクト=「何かを守るための技術」。
 「何」から「何」を守る技術であったか。
 =「外敵」から「街」を守る、のがランドプロテクト。
 しかしプロテクトは一部(巡礼者の塔の周囲)、正常に作動していない。
 =現状のランドプロテクトは「不完全である」と仮定する。
 「何故、塔の周囲のみプロテクトが正常に作動していないのか?」
 =ランドプロテクト自体に欠陥が無いとすれば、そうせざるを得なかった、から。
 「何故、塔の周囲以外の場所はプロテクトが作動しているか?」
 =ランドプロテクトの作動条件を満たしている、から。
 「ランドプロテクトの作動条件とは?」
 =幾種類かの仮説が考えられるが、「外敵」から「街」を守るもの、という点を重視するなら「市民」の存在に焦点を当てるのが妥当か。もしくは「市民のみ知り得る情報」、「市民の持つ何らか」。そもそも、このランドプロテクトはどういった意味を持つものなのか。そしてこれほどのランドプロテクトが存在しながら何故、ゴーファは滅びたのだろうか。後者に関しては、致命的な欠点があったからである。そしてその欠点こそ、このランドプロテクトの作動条件を知る上では重要な手がかりとなる。
 「ゴーファのランドプロテクトとは?」
 =このゴーファを包むランドプロテクトで、いかにして外敵を排除していたのだろうか。状況を見る限り、物理的な障壁を作る類のものではないと推測される。どちらかというと、「幻術」によるマヤカシで攪乱するためのものである。そして「塔の周囲」のみにプロテクトが及んでいないことを見ると、「塔」と「それ以外」、二重の効果を持つものであると考えることが出来る。
 「ゴーファのランドプロテクトの欠点とは?」
 =「塔のみが隔離されている」点に着目する。歩いてみれば分かることだが、「塔以外」を包むプロテクトは文字通りの幻影、実体のないホログラムのようなものである。設定された姿を映し出しているに過ぎない。では「塔」におけるランドプロテクトの効果はどうだろうか。なぜ現在、街に対するプロテクトは正常に作動しているのに対し「塔を含むその周囲」のプロテクトは作動していないのだろうか。
  発想の転換が必要である。
  「現状のランドプロテクトは「不完全である」」という仮定を崩し、
  「塔を含めて、ランドプロテクトはすでに正常な動作を行っている」と考えるべきである。
  今までの仮定を並べてみる。
  ・プロテクトの作動条件は「街」つまり「市民」の持つ何らかの存在が不可欠
  ・ゴーファのプロテクトは「幻術によるマヤカシ」を主とする
  ・「塔の周囲」以外の効果は実体のない幻影である
  ・「塔の周囲」は現実の姿を見せており、この状態こそが正常である
  正しく推測するには情報が足りないが、町の中心に塔が在ることを考えてみる。
  ・「巡礼者の塔」=彼らの信仰を象徴する、街を象徴するもの
  危険が襲ってきた場合、信心深いものならばまず、この塔へ向かうのではないか、と考えられる。
  つまり避難所的な役割も果たしていたのではないかと考えられる。
  このゴーファのランドプロテクトが作動している状況で、塔へ逃げ込むことで確実な安全が得られる。そう仮定すると、「塔の周囲」にのみ起こる第二のランドプロテクトもその効果を推測の範囲内におくことが出来る。
  ・プロテクトの作動条件は「街」つまり「市民」の持つ何らかの存在が不可欠
  ・ゴーファのプロテクトは「幻術によるマヤカシ」を主とする
  ・「塔の周囲」は現実の姿を見せており、この状態こそが正常である
 =「市民」が塔に逃げ込むことで、「塔の周囲」でのみ街に及んでいる「実態のない幻影」とは別種の「マヤカシによるプロテクト」が作動する。そして、二段構えの守りであるが、それゆえに欠点にもなっている。 欠点とは、二重の守り構造そのもの。

 そもそも、「殉教者の塔」は目的地であり、それが存在しているというのが前提である。
 今の塔は無残な跡形のみで「塔」とは言い難い姿だが、作動条件を満たすことで「塔」はその姿を取り戻すはずである。「マヤカシ」のプロテクトで、塔は復活する。では、作動条件「市民の証」とは何であろうか。
 「巡礼の塔」である。それが答になる。

 こんな感じで。

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